Gemを共有する前に知っておきたいのは、共有されたGemにアクセスできる人は、指示とアップロードしたファイルも閲覧できるという点です。「会話だけを使ってもらうつもりだった」という行き違いを避けるため、先に資料の範囲を確認しましょう。Google公式:Gemを共有する
この記事では2026年9月11日に確認した公式案内をもとに、Gem本体の共有、会話の共有、共有できない場合の確認を分けて説明します。
教材を配る目的と、AIの答えを渡す目的を分ける
僕が会員サイト向けに作った要件定義GPTの配布ガイドでは、GPTを使える環境がない場合に、指示文とナレッジを渡して通常の会話で進める案も用意しました。そこでは、設計そのものを教材として受け取ってもらうことが目的に合います。
一方、講師が作った設定を利用者に操作させず、質問する画面を渡したい場合もあります。同じ「講座で配る」でも、必要な見せ方は違います。Gemを選ぶ際は、この二つを先に区別すると、公式の共有条件を自分の用途に当てはめられます。
| 講座で渡したいもの | Gemを検討するときの判断 |
|---|---|
| AIの作り方と教材を一緒に学ぶ体験 | 指示や資料が見えることを学習に使えるか |
| 用意したAIへ質問する体験 | 指示・資料も閲覧対象になることが目的に合うか |
| 共同で教材AIを改善する作業 | 誰に編集を許可し、変更を確認するか |
これは僕のGPT教材の配布設計を比較に使ったもので、Gemを会員へ配布した実績を示すものではありません。
Gem本体と会話の共有は、目的が違う
Gem本体を共有するのは、相手にもそのGemを使って質問してもらいたいときです。一方、会話の共有は、すでに出た回答や会話を見せたいときに検討するものです。
会話の共有について、Googleは共有ページへ名前やアカウントを追加しないと説明しています。Gemのカスタム指示を会話の共有に含めるかも選べます。この説明を、Gem本体を共有する場合へそのまま当てはめないようにしてください。Google公式:Geminiの会話を共有する
| 目的 | 先に確認すること |
|---|---|
| 相手にもGemを使ってほしい | Gem本体のアクセス権、指示、資料 |
| 一度の回答を見せたい | 共有する会話の内容、指示を含めるか |
| 一緒にGemを直したい | 編集を許可する相手と変更の管理 |
Gemを共有する前に、指示と資料を読む
相手に見せたくない情報が指示に書かれていないか、資料に内部メモが混ざっていないかを確認します。例えば、受講生へ渡す教材と、講師だけが使う採点のメモは、同じファイルにまとめない方が扱いやすくなります。
「閲覧だけ」の相手でも見える情報があるため、編集を禁止すれば資料が隠れるとは考えないでください。教材そのものを渡してよいか、質問への回答として内容を伝えてよいかを、それぞれ判断します。
編集権限を与える相手も絞ります。Googleの案内では、編集者は指示やファイルを含むGemの変更・削除を行えます。Google公式:Gemの共有権限
共有の基本的な進め方
Gemの共有画面で、対象者と権限を確認して設定し、リンクを取得します。利用できる公開範囲はアカウントや組織によって異なるため、画面に出ている選択肢を読みながら進めてください。
設定後は、作成者ではない利用者としてリンクを開きます。質問できるかだけでなく、指示・添付資料がどう表示されるかを確かめることが大切です。資料を更新したときも、相手側で意図した版が見えるかを確認します。
Gemを共有できないときの確認点
Googleの案内では、共有Gemの資料には条件があり、NotebookLMのノートブックを資料とするGemは共有できません。また、組織では管理者の共有設定が関係します。共有ボタンが出ない場合は、まず資料とアカウントの条件を調べてください。Google公式:Gemを共有できない場合
原因を調べるときは、次を順に確認します。
- Gem本体を共有しようとしているか、会話の共有か。
- 使っている資料が共有の対象にできるものか。
- 職場・学校のアカウントで、共有が許可されているか。
- 相手のアカウントと指定した宛先が一致しているか。
- ファイルにも意図したアクセス権があるか。
資料を無理に公開設定へ変えて解決する前に、相手へ渡してよい資料かを読み直しましょう。
個人情報と、非公開での利用をどう考えるか
共有するGemには、個人の連絡先、顧客名簿、内部だけで使う情報を安易に含めないようにします。これは、非共有のGemがすべての人へ公開されるという説明ではありません。どの操作で、誰に何を見せるかを確認するための考え方です。
作成者や所有者の情報がどこまで見えるかも、Gem、会話、関連資料のそれぞれで確認します。本記事では「どの画面でも匿名」「必ず全員にメールアドレスが見える」といった一律の説明はしません。業務利用では、資料を配布する権利や組織のデータ利用ルールも確認してください。
教材を直接見せる方式が合わない場合
AIチャットつくーるの共有利用者には、作成者の設定やナレッジファイルを直接閲覧・編集する画面を提供しない設計です。ただし、AIの回答を通じて教材や指示の内容が伝わる可能性まで排除するものではありません。
「ファイルを直接渡さない」と「情報が絶対に伝わらない」は分けて考えます。共有方式を比較したい場合は、GPTs・Gemsの代替と移行を参照してください。

