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OpenAIが案内するGPTsからプラグインへの移行は、本当にできるのか調べてみた

指示と資料をプラグインへ移し、回答を確かめてから利用者へ届ける3段階の概念イラスト
移行・確認・利用開始の流れを表したAI生成イラストです。実際の操作画面ではありません。

GmailやGitHubが並ぶプラグインの画面に、自分の分身AIをどう届けるのか。公開審査、受講生への再案内、限定配布とナレッジ管理の壁から、講座用GPTsの移行が現実的なのかを考えます。

開発者のみやっち🧑‍💻
みやっち🧑‍💻株式会社AI Orchestra / AIチャットつくーる開発者

「GPTsをプラグインに移行できます」と聞けば、少し安心しますよね。自分の指示や教材を移せば、受講生にも今までどおり使ってもらえるのかな、と。

でも、僕がやりたいのは、講座の受講生に「私の分身AIはこちらです」とURLを渡して、質問に使ってもらうことです。プラグインに変換できるだけでは、この目的を果たしたことにはなりません。

OpenAIは、GPTs(カスタムGPT)を2026年12月11日に提供終了する予定で、その移行先としてプラグインを案内しています。OpenAI公式の提供終了・移行FAQ

では、その「プラグイン」はどこにあるのか。画面と公開条件を追ってみると、想像していた移行とはかなり違いました。

僕の結論は、受講生に分身AIを手軽に配る用途では、プラグイン移行は現実的な代替とは言いにくい、というものです。 審査を受け、配布方法を組み直し、場合によっては会員認証のある外部アプリまで用意する。それを講座運営者が引き受けるのか、という話だからです。

プラグインの画面を開くと、GmailやGitHubが並んでいる

まず、この画面を見てください。ChatGPTの「プラグイン」のページです。

本人提供のプラグイン画面をもとにしたAI加工画像。人気の欄にGmail、GitHub、Google Drive、Google Calendar、Notion、Slackが並んでいる
本人提供のスクリーンショットをもとにしたAI加工画像(個人用メニューを除外・表示を再構成)。画像を押すと拡大できます。

Gmail、GitHub、Google Drive、Google Calendar、Notion、Slack。誰もが知っているような有名アプリが並んでいます。

この顔ぶれの中へ、僕が作った「講座の質問に答える分身AI」を入れるんですか?

僕が渡したいのは、受講生が講座で迷ったときに相談できるAIです。それなのに、入口はこうしたアプリを探してインストールするディレクトリになっています。この時点で、「GPTsの名前が変わるだけ」という話には見えません。

プラグインは、指示をまとめたスキルや、外部アプリとの接続を含められる機能のパッケージです。スキルだけのプラグインもあります。OpenAIによるプラグインの説明

なお、有名企業しか公開できない、という意味ではありません。公開後は名前検索や直接リンクで見つけられます。一方、このような目立つ場所への掲載はOpenAIが選ぶ仕組みで、公開の承認とトップ画面での推薦は別です。公開後の掲載と検索について

だからこそ、次に知りたいのは「どうすれば、ここから受講生へ届けられるのか」です。

移行できても、今までの利用者には引き継がれない

ここで公式FAQを読むと、最初の壁が出てきます。

GPTsの共有設定と、既存利用者のアクセス権は、自動では引き継がれません。 個人用の移行先プラグインは非公開で作られ、一般公開には別途提出手続きが必要です。移行FAQの共有・アクセスに関する説明(英語原文)

期待していたこと 実際に残る課題
指示や教材を移せば、受講生もそのまま使える 誰が使えるかを、移行先で整え直す必要がある
移行完了で、配布も完了する 一般公開するなら、別に申請と審査がある
今まで使っていた人に、自動で届く 利用者への案内とインストールの確認が残る

指示がスキルになることと、講座の特典として使い続けられること。その間がつながっていないのです。

この記事では、この画面と公式資料から、配布上の問題を調べています。実際に移行や公開申請を完了した体験記ではありません。

その後、自分のGPTsを実際に移行しました。変換は完了した一方、リンク共有は引き継げなかった体験を、画面付きで紹介しています。

自分のプラグインを公開するには、申請と審査がある

では、一般公開して、そのプラグインのリンクを受講生に渡せばよいのでしょうか。

その前に必要なのが、OpenAIへの公開申請です。公式の提出手順には、次のような準備が並んでいます。

公開のための準備 求められる内容
公開者の確認 個人の本人確認、または事業者確認
掲載情報 名前、説明、ロゴ、Webサイト、サポート窓口、規約、プライバシーポリシーなど
スキルと試し方 スキルの内容、利用例となるプロンプト、正常系5件以上・異常系3件以上のテストケース
外部連携を含む場合 MCPサーバー、認証、ツールの情報など

提出した後も、OpenAIのレビューを経て、承認されたものを開発者が公開する流れです。スキルだけのプラグインも公開審査の対象になります。プラグインの提出・公開手順

僕がやりたかったのは、教材を入れたAIを講座の受講生に渡すことです。それが、アプリを一般公開するための準備に近づいてきました。

審査にかかる時間も固定されていません。「来週の講座から使ってください」と案内したいときに、自分の作業だけで公開日を決められない。この違いは、講座運営では小さくありません。審査期間について

公開審査は、個人で試す場合やワークスペース内だけで共有する場合にまで、一律に必要という意味ではありません。ここで問題にしているのは、別々のアカウントを使う受講生へ、どう提供するかです。

公開できても、URLを送って終わりにはならない

審査を通過して公開できたとしても、受講生がすぐ使える状態になるわけではありません。

公開プラグインは直接リンクから案内できますが、利用者にはインストールが必要です。接続するアプリによっては、さらに本人のログインや認証が加わります。利用できる機能も、アカウントやワークスペースなどの条件に左右されます。プラグインのインストールと利用条件

講座で配る場面に置き換えると、こうなります。

作成者:移行 → 公開の準備 → 申請 → 審査 → 承認後に公開
   ↓
受講生へプラグインのリンクと使い方を案内
   ↓
受講生:アクセス → インストール → 必要なら外部アプリへログイン
   ↓
普段のChatGPTでプラグインやスキルを選んで使う

「URLは開いたけれど、次に何をするの?」「自分の画面には同じボタンがない」「どのアカウントでログインするの?」。これは想定される問い合わせの例ですが、講座側が利用開始まで説明する場面は増えそうです。

新しい入口のリンクを配り、操作を案内し、実際に使えるか確認する。 移行ボタンを押すだけでは済まない作業が、作成者にも受講生にも残ります。

いちばん困るのは「受講生だけに使わせたい」こと

さらに、一般公開できれば解決、というわけでもありません。

僕が考えているのは、講座で教えていることを反映した分身AIを、受講生向けの特典にする使い方です。誰でも探せるディレクトリへの公開と、講座を購入した人だけが使えることは、別の条件です。

プラグインの公開URLは、講座の購入者を確認する仕組みにはなりません。 スキルだけを公開しても、講座の会員名簿と自動で連動してくれるわけではないのです。

もちろん、GPTsのリンク共有も、厳密な購入者認証そのものではありませんでした。それでも、受講生へリンクを案内する運用は手軽でした。その手軽さを引き継ぎたいのに、公開申請までしても「この講座の人だけに渡す」という条件が解決しない。そこが引っかかります。

ワークスペース内には、招待した人・グループや、そのワークスペースでリンクを知っている人へ共有する仕組みがあります。ワークスペース内の共有

しかし、講座の受講生は、自社の社員とは限りません。受講生を自分たちのワークスペースへ参加させるなら、招待、権限、契約条件、受講終了時の管理まで考える必要があります。

社内の共有には使えても、社外の受講生への限定配布が同じように成立するとは限らない。 確認した公式資料だけでは、従来と同じ手軽さで、別々の個人アカウントへ限定配布できるとは判断できませんでした。

ナレッジを外に置く方法はある。でも、それは開発の話になる

では、プラグイン自体は公開し、価値のある教材やノウハウを外部へ置けばよいのでしょうか。

設計としては考えられます。プラグインには問い合わせ方を持たせ、外部アプリで本人と受講資格を確認し、許可された情報だけ返す形です。接続先の認証や権限が保たれることは、OpenAIの説明にもあります。

受講生のChatGPT
  ↓
公開プラグイン
  ↓
外部アプリへログインし、受講資格を確認
  ↓
その人に許可されたナレッジだけを返す

ただし、この形を取るなら、ログイン、受講資格の管理、情報を検索して返す処理、接続の保守を用意しなければなりません。ナレッジをプラグインの外に置いても、回答に使った情報は利用者へ伝わるので、完全に隠せるわけでもありません。

「教材を入れたGPTsを移す」という話が、会員認証付きの外部アプリを作って運営する話に変わっている。 ここまで来ると、講座の特典AIを手軽に維持したい人に向けて、「プラグインへ移行すれば大丈夫です」とは言えないと思います。

すべてのプラグインに自作サーバーが必要なわけではありません。これは、受講生だけに利用を認め、元のナレッジも外部で管理したい場合の設計例です。AIチャットつくーるに、このプラグイン連携が実装されているという案内でもありません。

講座の特典AIを配るために、ここまでやるのか

プラグインへ移行する機能は案内されています。だから、技術的に一切移行できない、という結論ではありません。

僕が疑問に思うのは、これまで講座のためにGPTsを作ってきた人にとって、それが現実的な移行先なのかということです。

やりたいこと プラグイン移行で問われること
受講生に分身AIを渡したい 公開審査を受けるか、共有できる環境を用意するか
リンクを開いて、すぐ相談してほしい インストールや利用条件をどう案内するか
講座の人だけに使ってほしい 受講資格をどこで確認し、誰が管理するか
自分のノウハウを守りたい どこに置き、何を返すか。開発と保守まで引き受けるか

開発体制のある会社や、同じワークスペース内で使うチームなら、取り組む理由はあると思います。でも、講師や個人事業主が「私の分身AIはこちらです」と受講生へ渡すための移行としては、負担が大きすぎるのではないでしょうか。

僕なら、GPTsからプラグインへ移せるかよりも、受講生へ無理なく届けられるかで移行先を選びます。 AIを作ることが目的ではなく、受講生が質問しやすくなり、講座で学んだことを実践できるようにするのが目的だからです。

提供終了の影響は、前編のGPTs提供終了の衝撃。受講生に渡した「私の分身AI」はどうなる?にまとめました。次の環境を考える方は、講座用AIの代替と選び方もご覧ください。

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